Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Leggi 雑居家族 (ざっきょかぞく) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.106 caratteri · 283 schermate
そして何の反響もなくひと月がすぎた。そんなある日、新聞の三面のかたすみに現われた小さな記事は、音枝を仰天させてしまった。彼女は安江の部屋へとびこんでゆき、ふるえる手でそこをさし示した。
「ええーっ。」
安江もおどろいて見入っているそこには、「失恋娘自殺未遂」の見出しで、目黒区上目黒に住む宮川はま子がアドルムをのんで重態だと報じてあった。安江は大きく、ふーんとうなるようなためいきをした。
しかし、ものの五分もたつと、安江はもうどっかとすわっているような落ちつきをみせ、その新聞から目黒の番地を手帳にかきこみ、
「さてと、じゃあおかあさん、出かけるからね。したくしてるうちに、家中のあり金全部かき集めておくれ。貯金も出してきて。」
「はい。」
「いくらぐらい、ある?」
「さあ、冬坊のもいれて、いいとこ五千円ね。」
「貧乏だね。」
音枝は自分と夏樹のからっぽの貯金通帳をつらく思いうかべながら、
「わたし、都合つけてくるわ。」
こんな場合にいつも助けあう仲間が四五軒あった。自転車でまわれば五千円位はできると思ったが、安江はそれをとめた。
「めんどうだよ。それより、わたしの原稿料をとってきておくれよ。