Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Leggi 雑居家族 (ざっきょかぞく) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.106 caratteri · 283 schermate

Aozora Bunko

」

女たちはそれぞれの思いでだまった。しかしそれでおさまるとはお互に思っていない様子だった。

おせいがもどってきたのは翌朝だった。半日を一しょにすごしていると、ひだにかくれて見えなかった部分もわかってきて、ことにおせいはきげんがよい。ほうき屋だとばかり思っていた兵六さんの商売が更に発展していたのも気をよくした一つで、お昼にはわざわざ夫のためにやわらかな飯をたいたりした。二三子だとててれかくしにむくれてはいたが、いつのまにか兵六さんのたばこにマッチをすってやり、ついでに一本とったりしていた。はからずも浜子の果した役割だとはだれも気づいていない。ただ浜子ひとりが、ひとりだった。しかしそんなとき、思いがけず、例のとびらがたたかれ、ひとりでないことを知らした。浜子は涙が出るほどうれしく、自分を大切に思おうとした。

「わたし、産婆さんへ、いってきます。」

大っぴらにいって出かけたすぐあとへ、安江がやってきた。音枝も一しょだった。浜子の夏のきものをもってきたのだった。兵六さんの六畳の部屋は満員になった。商品のコップをとり出して、サイダーがつがれた。それをのみながら、浜子の事情を聞かされたとき、安江はコップをとり落さんばかりに驚いた。