Classici giapponesi con furigana
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あまよぞくし
雨夜続志
田中 貢太郎
Leggi 雨夜続志 (あまよぞくし) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5181 caratteri · 11 schermate
「さあ、他にちょっと用事があって、鯉沼君のことを訊いてみなかったが、まだ県会議員でもしているのじゃないかね、僕が加波山の事件を免れたのは、鯉沼君に云いつけられて、宇都宮へ県庁の落成式が何時あるか、ないかを調べに往ってたためなんだ、鯉沼君は乱暴だね、爆弾の糸を鋏で摘み切ってたまるものかね、あの爆弾が事の破れさ、鯉沼君は隻手を失うし、富松君は加波山へ立て籠るしさ、とにかく、壮い血気の時でなけりゃできないことさ、なにしろ、お互に壮かったね、なんだか今思ってみると、己のことでなしに、伝奇小説でも読むような気がするじゃないか」
「皆大臣の夢を見ていたからね、大臣になれりゃ、毎晩、新橋へも往けると思っていたからね、僕の知った男だが、牛肉屋へ往って、大臣になれりゃ、毎晩ここへ来られるねって云ったよ、今日祭る政友の中にも、だいぶ大臣になって、牛肉を毎晩喫いたいと云う連中があったよ」
「なんだ、政友会の話じゃないか、俺は自由党は好きだが、政友会は大嫌いだよ」
山田と伊沢の話している処へこう云って髯の白い童顔の老人が顔を出したので、二人の話は切れてしまった。続いて追悼式がはじまって読経になり演説になったので、山田はもうすこし旧友と話してみたいと云う興味があったけれども、それが終るまで殆んど一時間半ぐらいは何も云うことができなかっ