Classici giapponesi con furigana
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あめしょうしょう
雨瀟瀟・雪解 他七篇
永井 荷風
Leggi 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.414 caratteri · 289 schermate
貯金した郵便局もその中に近い処へ替えようと思いながら、これはついそのままになっている。
中島は部屋代の十二円に、電話の使用代として、その度の通話料の外に五円の礼金を出す約束なので、それを合せて十七円。女の着物の仕立代やら月末の諸払いを胸算用して五十円ばかり引出した。そしてすぐさま電車の停留場へ引返すと、いつもはあまり人のいない道端に、七、八人も人が立っていて電車はなかなか来そうもない。重吉はこの歳月昼の中はめったに表通へ出たことがないので、冬の日影も忽ち夏のようにまぶしく思われ、二重廻も着ずに出て来た身には吹きすさむ風の寒さ。急に腹が減ったような心持もする。それにまた、むかしの友達や何かには日頃から逢いたくないと思っているので、停留場の人立が次第に多くなるのを見ると共に、こそこそ逃げるがように電信柱と街路樹との間を縫って、次の停留場の方へと歩みを運ぶ。
溜池まで来た時、後からやっと一輛満員の車が走って来た。待ちあぐんだ人たちと、押合いながら降りる人たちとの込合う間を、漸く抜け出した一人の女が、鋪道に立っている中島の側を行過ぎようとして、その顔を見るや、「アラ中島さん。