Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ゆきたたき
雪たたき
幸田 露伴
Leggi 雪たたき (ゆきたたき) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.132 caratteri · 56 schermate
「これほどの世間の重宝を、手ずからにても取り置きすることか、召使に心ままに出し入れさすること、日頃の大気、又下の者を頼みきって疑わぬところ、アア、人の主たるものは然様無うては叶わぬ、主に取りたいほどの器量よし。……それが世に無くて、此様なところにある、……」
二人を相手にしての話では無かった。主は家隷を疑い、郎党は主を信ぜぬ今の世に対しての憤懣と悲痛との慨歎である。此家の主人はかく云われて、全然意表外のことを聞かされ、へどもどするより外は無かった。
「しかし、此処の器量よしめの。かほどの器量までにおのれを迫上げて居おるのも、おのれの私を成そうより始まったろう。エーッ、忌々しい。」
眼の中より青白い火が飛んで出たかと思われた。主人は訳はわからぬが、其一閃の光に射られて、おのずと吾が眼を閉じて了った。
「この女めも、弁口、取りなし、下の者には十二分の出来者。しかも生命を捨ててもと云居った、うその無い、あの料簡分別、アア、立派な、好い侍、かわゆい、忠義の者ではある。人に頼まれたる者は、然様のうては叶わぬ。高禄をくれても家隷に有ちたいほどの者ではある。……しかし大すじのことが哀れや分って居らぬ、致方無い、教えの足らぬ世で、忠義の者が忠義でないことをして、忠義と思うて死んで行く。