Classici giapponesi con furigana
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ゆきやなぎ
雪柳
泉 鏡花
Leggi 雪柳 (ゆきやなぎ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.054 caratteri · 90 schermate
一
一
小石川白山のあたりに家がある。小山弥作氏、直槙は、筆者と同郷の出で、知人は渠を獅子屋さんと渾名した。誉過ぎたのでもありません、軽く扱ったのでもありません。
氏神の祭礼に、東京で各町内、侠勇の御神輿を担ぐとおなじように、金沢は、廂を越すほどの幌に、笛太鼓三味線の囃子を入れて、獅子を大練りに練って出ます。その獅子頭に、古来いわれが多い。あの町の獅子が出れば青空も雨となる。一の風を捲く。その町の獅子は日和を直す。が、まけるものか荒びは激しい、血を見なければ納まらないと、それを矜りとし名誉として、由緒ある宝物になっている。こういうのは、いずれ名ある仏師、木彫の達人の手になつたものであろうと思う。従って、不断この仕事があるわけではないので、亜流の職人が手間取にこしらえる。一種、郷土玩具の手頃な獅子があって、素材づくりはもとより、漆黒で青い瞳、銀の牙、白い毛。朱丹にして、玉の瞳、金の牙、黒い毛。藍青にして、黒い牙、赤い毛。猛き、凄まじき、種々で、ちょいとした棚の置物、床飾り、小児の玩ぶのは勿論の事。父祖代々この職人の家から、直槙は志を立てて、年紀十五六の時上京した。