Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆきやなぎ

雪柳

泉 鏡花

Leggi 雪柳 (ゆきやなぎ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.054 caratteri · 90 schermate

Aozora Bunko

」

「飛んでもない、あなたの乳なぞ。……妬ける、妬けます。」

と云った。……乳とただ言われただけで、お冬さんの胸が雪白に見えるほど、私の目が、いいえ、お冬さんのいう言葉が、乳にかぎらず、草といえば、草、葉といえば、葉、露は、露、蛍は、蛍、燈明が燈明に見えたんです。何よりも一本松が一本松に、ありありと夜中に見えたんですから化されていたに違いない。いやそれ以上、魔法にやられていたのです、――「伝書」をお忘れになりますまい。ところで、唄の忘れた処は、その胸に手をあてて、お冬さんが思い出しては、つけてうたって、聞かせました。

「あの、……(わたしゃ蔭でもいといはせぬと、縋るおとせ)……何ですか、もんくでも私の口からだとあつかましい。」

「それはこっちでいう事ですが、何でしたっけな……縋るおとせをまた抱きしめて……

……縋るおとせをまた抱きしめて、女房過分な、こうなる身にも、露の影とは女の卑下よ、消ゆるわが身に永劫未来、たった一つの光はそなた。

あ、お燈明が、蛍が消えた。」

手を取りました。

「私も消えとうございますわ。」というのです。

――(同好の怪談は、ここでお冬さんが幽霊になって消えるのか、と筆者はまた思った、が、そうではなかった。