Classici giapponesi con furigana
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ゆきやなぎ
雪柳
泉 鏡花
Leggi 雪柳 (ゆきやなぎ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.054 caratteri · 90 schermate
」
かッとなった、私は子供のうちから手にする鑿小刀は、今ぞ、この時のためではないか。畜生、いや、これは怪我にも口にすべきではない。飛びかかって、と思って、また悚然としました。
お冬も、ぶるぶると震えたんです。
「身を震わすの、身ぶるいするの、毛並を払ふの、雨のあとのや。」
「姨さん、殺して……殺して……」
「何、殺せじゃ、あははは、贅沢な。これ、犬ころしにはならぬぞ、弘法様のおつかわしめは。」
私はぐうたらな癖に、かッとなる、発作的短気がある。
「お冬さん、死のう。」
「……嬉しい。」
「ただし、婆を打殺して。」
「あれ、あなた、私だけ、私は覚悟をしています。」
「よい、よい、よい、よい。死ぬ、死のう。殺すとやに、そこまで覚悟がついたれば、気を落ちつけて聞きんされ。や、や、二人とも、よう聞きんされ。これまでは罰や、罪業に対する一応の訓戒じゃ。そこを助ける、生きながら畜生道に落ちる処を救いたまわる、現当利益、罰利生、弘法様はあらたかやぞ。
おつかわしめの尼がや、示現の灸で助けてあげる。……
形ある、形ない、形ある病疾、形ない悪業、罪障、それを滅するこの灸の功力ぞに。