Classici giapponesi con furigana
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うんなんしゅびへい
雲南守備兵
木村 荘十
Leggi 雲南守備兵 (うんなんしゅびへい) di 木村 荘十 (きむらそうじゅう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.859 caratteri · 76 schermate
「蒋閣下のように二百万の兵を殺し国を焦土にして国民を路頭に迷わしても、外国へ亡命すれば向うの銀行に十億近くも預金のある人はいいですがね……われわれ、今稼いで置かないと何処へ追払われるか分ったもんじゃない。だから、どんな事をしても今のうちに沢山錫を採らなきゃア……何処へ行って暮すにも金だ。沈大佐だってそれを考えたんですよ……お互も一つうまくやろうじゃないですか」
「そりゃあ本当なんですか。世の中ってものはそんなものですか」
孫軍曹は、自分のもの知らずを、悲しむかのように悄気返った。
「嘘にも本当にも、中国の将軍連は戦に負けて亡命しても、百万二百万の金を持っていないものはないじゃアありませんか。世の中は利口に立廻らないと馬鹿を見ますよ」
経理は立ち上って、そう云い乍ら、孫軍曹の肩を軽く叩き、この男も蒙古犬だが、うまく仕込めばいい番犬になるだろうと、そんなことを考えながら出て行った。
孫軍曹は、うちのめされたように項垂れていた。
“俺が万一の時には命を賭けても守ろうという決心で、国境から遙々雲南府まで持って行ったあの機密書類が、買官の依頼状だったのだろうか。