Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かみなり

雷

海野 十三

Leggi 雷 (かみなり) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.706 caratteri · 40 schermate

Aozora Bunko

私只一人が、あの櫓にのぼって撮ります」

「ほほう、それは危い」

「ナニ大丈夫です。……私はネ」

そんな話の間に、雨は急に小やみになってきた。雲間がすこし明るく透いてきた。雲足は相変らず早く、閃光もときどきチカチカするが、雷鳴はだいぶん遠のいていった。どうやら今日の夕立は、比野の町をドンドン外れていったらしい。

そこへお手伝いが上って来て、下へ松吉が訪ねて来たという知らせだ。幸い雨は上ったことだし、北鳴四郎は辞去を決して、二階を下りていった。老人夫婦は残念そうに、その後について、送ってきた。

松吉は土間に突立っていた。

「北鳴の旦那。避雷針の荷が今つきました。ちょっと見て頂きとうござんす」

「そうか。荷は皆下ろしたかネ」

松吉は大きく肯いた。

北鳴は、土間に下りながら、そこに積まれた夥しい油の缶に目をつけた。

「ああ、これは危険だねエ。稲田さん、いつこんな油の商売を始めたんです」

「へへへへ。――これはもう二年になりますネ。東京から商人が来ましてネ。しきりにこの商売を薦めていったもんです。資本はいらないから始めてみろ、商売がうまく行けば、信用だけでドンドン荷を送るというので、つい始めてみましたが、……たいへんよく気をつけてくれるので、まあそう儲りもしないが、損もしないという状態で……」