Classici giapponesi con furigana
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でんきばと
電気鳩
海野 十三
Leggi 電気鳩 (でんきばと) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.465 caratteri · 52 schermate
まっさきにそれを見つけたのは、るすをしていた高一の妹ミドリです。
「あらあら、鳩があんなになって……」
ミドリは、はしりよって鳩舎の上に、つばさをひろげたままたおれている第一号を、そっとおろして、胸にかかえてやりました。
そのとき上の方で、くわっくわっとあやしいこえがきこえました。
第一号はそれをきくと、くるしい中からくうくうとないて、ミドリにあぶないから用心なさいとしらせました。ミドリがすぐに家の方にかけださなかったら、電気鳩のために、どんなひどいけがをしたかわからないのです。
「ミドリちゃん。なにをさわいでいるの」
軍服すがたの良太おじさんが顔をだしました。
血にそまった鳩のあしから、高一のはしりがきした紙きれがはずされました。
「これはたいへんだ」
と、良太おじさんは、顔色をかえていいました。
「ミドリちゃんのお父さまが、あやしい一団につかまっているそうだ。さっそく憲兵隊へしらせなきゃいかん」
憲兵軍曹である良太おじさんは、じつはミドリのお父さまが、ある大事なご用をひきうけて旅にでたのに、いつまでたってもかえってこないのをしんぱいして、ちょうどいま、たずねてきたところなのでした。