Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ほしみせ

露肆

泉 鏡花

Leggi 露肆 (ほしみせ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.973 caratteri · 32 schermate

Aozora Bunko

味は至極可えで、喫んで見た上で買いなさい。大阪は安井銀行、第三蔵庫の担保品。今度、同銀行蔵掃除について払下げに相成ったを、当商会において一手販売をする、抵当流れの安価な煙草じゃ、喫んで芳ゅう、香味、口中に遍うしてしかしてそのいささかも脂が無い。私は痰持じゃが、」

と空咳を三ツばかり、小さくして、竹の鞭を袖へ引込め、

「この煙草を用いてから、とんと悩みを忘れた。がじゃ、荒くとも脂がありとも、ただ強いのを望むという人には決してこの煙草は向かぬぞ。香味あって脂が無い、抵当流れの刻はどうじゃ。」

と太い声して、ちと充血した大きな瞳をぎょろりと遣る。その風采、高利を借りた覚えがあると、天窓から水を浴びそうなが、思いの外、温厚な柔和な君子で。

店の透いた時は、そこらの小児をつかまえて、

「あ、然じゃでの、」などと役人口調で、眼鏡の下に、一杯の皺を寄せて、髯の上を撫で下げ撫で下げ、滑稽けた話をして喜ばせる。その小父さんが、

「いや、若いもの。」

という顔色で、竹の鞭を、ト笏に取って、尖を握って捻向きながら、帽子の下に暗い額で、髯の白いに、金が顕な北叟笑。

附穂なさに振返った技師は、これを知ってなお照れた。