Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あおいほしのくにへ

青い星の国へ

小川 未明

Leggi 青い星の国へ (あおいほしのくにへ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 3745 caratteri · 8 schermate

Aozora Bunko

きけば、先生は、小さい時分にお父さんをおなくしになって、お母さんの手で育ったのでした。だから、この世の中の苦労も知っていらっしゃれば、また、どことなく、そのお姿に、さびしいところがありました。

「私は、からだが、そう強いほうではないし、それに故郷は寒いんですから、帰りたくはないけれど、どうしても帰るようになるかもしれないのよ。」

ある日、先生は、こんなことをおっしゃいました。そのとき、年子は、どんなに驚いたでしょう。それよりも、どんなに悲しかったでしょう。

「先生、お別れするのはいや。いつまでもこっちにいらしてね。」と、年子は、しぜんに熱い涙がわくのを覚えました。見ると先生のお目にも涙が光っていました。

「ええ、なりたけどこへもいきませんわ。」

こう先生は、おっしゃいました。けれど、先生のお母さんと、弟さんとが、田舎の町にいらして、先生のお帰りを待っていられるのを、年子は先生から承ったのでした。

また、先生のお母さんと、弟さんは、その町にあった、教会堂の番人をなさっていることも知ったのでした。

だが、ついにおそれた、その日がきました。せめてもの思い出にと、年子は、先生とお別れする前にいっしょに郊外を散歩したのであります。