Classici giapponesi con furigana
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あおふくのおとこ
青服の男
甲賀 三郎
Leggi 青服の男 (あおふくのおとこ) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.026 caratteri · 29 schermate
「いゝえ、卓一さんがじっと宅になんかいるものですか。どこへ行くんだか毎日朝から飛歩いていますよ。よくまア、あゝ用があると思いますよ。自分の事はこれっぱかしもしないで、人の事ばかり世話を焼いて、いつも懐中はピイ/\の癖に大きな事ばかりいって、信造さんの懐中ばかり当にしてるんですよ。信造が死にや、奴の財産は俺のものだから、いくらでも出してやるんだがなア、なんて、そんな事ばかりいってるんですよ」
「じゃ、昨日茅ヶ崎へ行った事はおうちじゃ知らなかったんですね」
「所がね、あなた、卓一さんは昨夕七時頃にひょっこり帰って来ましてね、腹が減った、飯だ、飯にして呉れという騒ぎなんでしょう。私は泡食って仕度したんですよ。すると、御飯の途中で、突然しまった、と大きな声を出すんです。私は吃驚してどうしたんですって訊くと、信造と茅ヶ崎の別荘で会う約束がしてあったんだ、すっかり忘れて終った、というんです。約束しといちゃ忘れるのは毎度の事ですから、そう騒がなくてもいゝでしょうというと、いや、他の事と違って、相手は信造だ、それに今度はどうしても奴に金を出させなければならないのだから、奴を怒らしては困るんだ。