Classici giapponesi con furigana
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あおふくのおとこ
青服の男
甲賀 三郎
Leggi 青服の男 (あおふくのおとこ) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.026 caratteri · 29 schermate
ハヽヽヽ、人情の然らしむる所だね」
「卓一はそう易々と信造の遺産が手に這入ると思っていなかったので――信造が結婚すればそれっきりですからね。ですから、手軽に方々約束したんですが、思いがけなく遺産が手に這入って、そういう連中に押かけられては事ですから、永辻を買収して、信造になって終ったという訳で、永辻は卓一の遠縁に当って、欲もあるが義理もあって、引受けたんです。それからもう一つ、卓一がいうんですが、今までの自分というものに愛想が尽きたので、之を機会に信造に化って、無口で真面目な人間に更生しようと考えた、とこういうんです」
「兎に角、一寸犯罪史に類のない犯罪だね、結局の所殺人ではなし」と、警部は考えながら、「相続税の脱税と、身分詐称かね、それから屍体遺棄――屍体遺棄といえるかなア、別荘の中へ置いたんだから」
「許可がなくて、屍体を運搬した罪がありませんか」
「そんな所だなア。それから家宅侵入――どうかな、之も成立するかどうか分らん」
「でも、犯罪は犯罪でしょう」
「無論犯罪だ」警部は大きな声でいった。「最も近代性があって、それから」と考えながら、「些かユーモアのある犯罪だね」