Classici giapponesi con furigana
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しずおかじしんひがいけんがくき
静岡地震被害見学記
寺田 寅彦
Leggi 静岡地震被害見学記 (しずおかじしんひがいけんがくき) di 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4949 caratteri · 10 schermate
しかし柱の穴にはすっかり古い泥がつまっていて、ボルトなんか挿してあった形跡が見えない。これは、設計では挿すことになっていたのを、つい挿すのを忘れたのか、手を省いて略したのか、それともいったん挿してあったのを盗人か悪戯な子供が抜き去ったか、いずれかであろうと思われた。このボルトが差してあったら多分この屋根は倒れないですんだかもしれないと思われた。少なくも子供だけにはこんないたずらをさせないように家庭や小学校で教えるといいと思われた。
これで思い出したのは、関東大震災のすぐあとで小田原の被害を見て歩いたとき、とある海岸の小祠で、珍しく倒れないでちゃんとして直立している一対の石燈籠を発見して、どうも不思議だと思ってよく調べてみたら、台石から火袋を貫いて笠石まで達する鉄の大きな心棒がはいっていた。こうした非常時の用心を何事もない平時にしておくのは一体利口か馬鹿か、それはどうとも云わば云われるであろうが、用心しておけばその効果の現われる日がいつかは来るという事実だけは間違いないようである。
神社の大きな樹の下に角テントが一つ張ってある。その屋根には静岡何某小学校と大きく書いてある。