Classici giapponesi con furigana
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ひぼんなるぼんじん
非凡なる凡人
国木田 独歩
Leggi 非凡なる凡人 (ひぼんなるぼんじん) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8449 caratteri · 17 schermate
「ワット」と児供が読んで、「母上、ワットとは何のこと?」と聞いた。桂は顔を挙げて小供に解りやすいようにこの大発明家のことを話して聞かし、「坊様も大きくなったらこんな豪い人におなりなさいよ」といった。そうすると婦人が「失礼ですけれど」といいつつ二十銭銀貨を手渡して立ち去った。
「僕はその銀貨を費わないでまだ持っている」と正作はいって罪のない微笑をもらした。
彼はかく労働している間、その宿所は木賃宿、夜は神田の夜学校に行って、もっぱら数学を学んでいたのである。
日清の間が切迫してくるや、彼はすぐと新聞売りになり、号外で意外の金を儲けた。
かくてその歳も暮れ、二十八年の春になって、彼は首尾よく工手学校の夜学部に入学しえたのである。
かつ問いかつ聞いているうちに夕暮近くなった。
「飯を食いに行こう!」と桂は突然いって、机の抽斗から手早く蟇口を取りだして懐へ入れた。
「どこへ?」と僕は驚いて訊ねた。
「飯屋へサ」といって正作は立ちかけたので
「イヤ飯なら僕は宿屋へ帰って食うから心配しないほうがいいよ」
「まアそんなことをいわないでいっしょに食いたまえな。そして今夜はここへ泊りたまえ。