Classici giapponesi con furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.621 caratteri · 25 schermate
安政元年には長崎会所から送られた運上金、馬つきできたやつを十人の送り同心もろとも箱根の宮城野ですりかえて一万二千両。……このへんは序の口で、まだまだ後があるンですが、そういうふうに息をひそめていて二年目ぐらいずつにどえらい大きな仕事をする。乾児にまたいっぷう変ったやつがいて、中でもおもだったのは毛抜の音、阿弥陀の六蔵、駿河の為の三人。一日に四十里歩くとか、毛抜で海老錠をはずすとか不思議な芸を持ったやつばかり。手下のかずも五十人はくだるまいというンですが、どうして伏鐘というかというと、まだ若いころ芝の青松寺の鐘楼の竜頭がこわれて鐘が落ちたことがある。そのとき重三郎はつれられて行ったやつに、おれは伏鐘の中に入って、お前がポンと手をうつうちに抜けだして見せる。見事ぬけだしたらおれに拾両よこすかと言った。そんなことは出来るわけのもンじゃないが、見事やったらいかにも拾両だそう、で、重三郎を伏鐘の中へ入れ、ポンと手をうつと、そのとたん、重三郎はそいつのうしろに立っていて、おれは、ここにいるよと言ってニヤリと笑ったという、そういう不思議なやつなんです」
「入ったと見せて入らなかっただけのことで、格別びっくりするような技じゃねえが、それほどのやつがどういうことでつかまったんだ」