Classici giapponesi con furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.494 caratteri · 26 schermate
つまり、……こんな工合ですかね。……おい、おい、酒を持ってまいれ……いかがです」
「声色だけはよけいでございますわ」
「大きに、承知。……それはいいが、オイオイではいかにもおかげがねえ。あんたの源氏名は、いったいなんてえんです」
腰元は、ほほほと笑って、
「小波でございます」
「鴫立つや、沼によせくる小波の、……いい名ですな。では、そろそろやっつけましょう。ええと、小波さん……」
「小波と、お呼びすて願います」
「いやはや、もったいないが、御意にしたがいましょう。……これ、小波」
「お召しでございますか」
「こりゃアまるで掛合いだ。だいぶ愉快になって来た。じゃ、早速ですが、まず第一に……」
小波は、やさしい仕草で、ちょっと押しとどめるような手真似をしながら、
「でも、それでは困ります」
「へえ、まだ、なにかいけませんか」
「お殿様のお申しつけでは、存分にお寛がせ申せということでございました、もっとお寛ぎくださいませ。そんなふうに四角にお坐りになっていられたのでは、お寛がせ申したことにはなりません。膝をおくずしなさいませ。豪勢にあぐらでもかいていただきます」
「いや、どうも御念の入ったことで。