Classici giapponesi con furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.527 caratteri · 23 schermate
切長な細い眼の中でチラチラと白眼を光らせ、頬のあたりを凄味にひきつらしている。
岡ッ引どもは霜に逢った菜ッぱのようにかじかんでしまって、膝小僧をなでたり、上前をひっぱったり、ひとりとして顔をあげるものもない。
藤波は上眼づかいで、ひとりひとりジロジロ睨めまわしていたが、とつぜん癇声をあげて、
「だいぶ暇らしいの、結構だ。……どうした、そんなにかじかんでいねえで、なかんずくの大ものだという、いまのつづきをしたらどうだ。……飛んだ深笑靨で、それがふるいつきてえほどいいのだと。面白れえじゃねえか、それから、どうした」
貧相な撥鬢奴は、すっかり恐れてしまって、首に手をやって、
「えへへ、どうも、とんだことを……」
藤波はいよいよ蒼ずんで、
「なにも尻込みをすることはなかろう。……それとも、俺がいちゃ気色が悪くて話も出来ねえか」
「と、とんでもない」
と、息もたえだえ。
藤波は、唇の端だけで、もの凄くニヤリと笑って、
「そうか。飛んでもねえということを知っていたのか。なら、まだ人間並みだ。俺もいい下廻りを持ってしあわせだ、ふふん」
中で年配なのが、おそるおそる顔をあげて、