Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たかおざんげ

高尾ざんげ

豊島 与志雄

Leggi 高尾ざんげ (たかおざんげ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.252 caratteri · 21 schermate

Aozora Bunko

「だけど、そんなことになったら、なんだか違うわね。」

「なにが……。」

「今と違うわ。」

「そりゃあ、違うけれど……。」

「その方がいいの。」

「よくはないよ。だけど、ためしに、半月ばかりやってみるか。」

「ためしに半月ばかり……。」

「いや、一週間でよかろう。僕もついていくよ。」

「ほんとに行きましょうか。」

然しそれが、温泉へ遊びに行くのか、生活を立て直しに行くのか、まだはっきりしないうちに、菊千代は突然、胸がつまって涙を落しました。

「え、どうしたの。」

檜山は菊千代の手を執りました。菊千代はその手を握り返してにっこり笑いました。

「もっと飲みましょうよ。」

そして、清香が来た時には、菊千代はもうすっかり酔っていました。

「あたし酔ってるのよ。あんたも酔いなさい。」

清香は善良な笑みを浮べました。

「たいそうな元気ね。」

「そうよ。酔ってもね、気は確かよ。」

菊千代はふらふらと立ち上りました。

「心は確かよ。」

そのまま出て行って、暫くすると、三味線をかかえた女中を連れて戻ってきました。

「あんた弾いてよ。あたし踊るから。」

爪弾きで、『高尾ざんげ』を清香は弾きだしました。