Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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げかしつ

高野聖

泉 鏡花

Leggi 高野聖 (げかしつ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.264 caratteri · 104 schermate

Aozora Bunko

「見たか」

高峰は頷きぬ。「むむ」

かくて丘に上りて躑躅を見たり。躑躅は美なりしなり。されどただ赤かりしのみ。

かたわらのベンチに腰懸けたる、商人体の壮者あり。

「吉さん、今日はいいことをしたぜなあ」

「そうさね、たまにゃおまえの謂うことを聞くもいいかな、浅草へ行ってここへ来なかったろうもんなら、拝まれるんじゃなかったっけ」

「なにしろ、三人とも揃ってらあ、どれが桃やら桜やらだ」

「一人は丸髷じゃあないか」

「どのみちはや御相談になるんじゃなし、丸髷でも、束髪でも、ないししゃぐまでもなんでもいい」

「ところでと、あのふうじゃあ、ぜひ、高島田とくるところを、銀杏と出たなあどういう気だろう」

「銀杏、合点がいかぬかい」

「ええ、わりい洒落だ」

「なんでも、あなたがたがお忍びで、目立たぬようにという肚だ。ね、それ、まん中の水ぎわが立ってたろう。いま一人が影武者というのだ」

「そこでお召し物はなんと踏んだ」

「藤色と踏んだよ」

「え、藤色とばかりじゃ、本読みが納まらねえぜ。足下のようでもないじゃないか」

「眩くってうなだれたね、おのずと天窓が上がらなかった」

「そこで帯から下へ目をつけたろう」