Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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げかしつ

高野聖

泉 鏡花

Leggi 高野聖 (げかしつ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.264 caratteri · 104 schermate

Aozora Bunko

老夫はその肩に手を懸けて、

「どうだお香、あの縁女は美しいの、さすがは一生の大礼だ。あのまた白と紅との三枚襲で、と羞ずかしそうに坐った恰好というものは、ありゃ婦人が二度とないお晴れだな。縁女もさ、美しいは美しいが、おまえにゃ九目だ。婿もりっぱな男だが、あの巡査にゃ一段劣る。もしこれがおまえと巡査とであってみろ。さぞ目の覚むることだろう。なあ、お香、いつぞや巡査がおまえをくれろと申し込んで来たときに、おれさえアイと合点すりゃ、あべこべに人をうらやましがらせてやられるところよ。しかもおまえが(生命かけても)という男だもの、どんなにおめでたかったかもしれやアしない。しかしどうもそれ随意にならないのが浮き世ってな、よくしたものさ。おれという邪魔者がおって、小気味よく断わった。あいつもとんだ恥を掻いたな。はじめからできる相談か、できないことか、見当をつけて懸かればよいのに、何も、八田も目先の見えないやつだ。ばか巡査!」

「あれ伯父さん」

と声ふるえて、後ろの巡査に聞こえやせんと、心を置きて振り返れる、眼に映ずるその人は、……夜目にもいかで見紛うべき。

「おや!」