Classici giapponesi con furigana
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こうやひじり
高野聖
泉 鏡花
Leggi 高野聖 (こうやひじり) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.025 caratteri · 71 schermate
十九
とたんにどうじゃい。
凄じく嘶いて前足を両方中空へ翻したから、小さな親仁は仰向けに引くりかえった、ずどんどう、月夜に砂煙がぱっと立つ。
白痴にもこれは可笑しかったろう、この時ばかりじゃ、真直に首を据えて厚い唇をばくりと開けた、大粒な歯を露出して、あの宙へ下げている手を風で煽るように、はらりはらり。
(世話が焼けることねえ、)
婦人は投げるようにいって草履を突かけて土間へついと出る。
(嬢様勘違いさっしゃるな、これはお前様ではないぞ、何でもはじめからそこなお坊様に目をつけたっけよ、畜生俗縁があるだッぺいわさ。)
俗縁は驚いたい。
すると婦人が、
(貴僧ここへいらっしゃる路で誰にかお逢いなさりはしませんか。)」
十九
「(はい、辻の手前で富山の反魂丹売に逢いましたが、一足先にやっぱりこの路へ入りました。)
(ああ、そう。)と会心の笑を洩して婦人は蘆毛の方を見た、およそ耐らなく可笑しいといったはしたない風采で。
極めて与し易う見えたので、
(もしや此家へ参りませなんだでございましょうか。)
(いいえ、存じません。)という時たちまち犯すべからざる者になったから、私は口をつぐむと、婦人は、匙を投げて衣の塵を払うている馬の前足の下に小さな親仁を見向いて、