Classici giapponesi con furigana
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きぶつどうじけん
鬼仏洞事件
海野 十三
Leggi 鬼仏洞事件 (きぶつどうじけん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.468 caratteri · 30 schermate
長老陳程が、憎まれ口をきいた。
「出鱈目だというのか。じゃ、君は、立ったまま、ここまで来られるか」
「行けないで、どうするものか」
「えっ、ほんとうか。危い、よせ!」
帆村が叫んだときは、もう遅かった。
長老は、つかつかと帆村の方へ駈けだした。
「ああッ」
次の瞬間、長老陳程の首は、胴を放れていた。そして鈍い音をたてて、床の上に転った。
「あ、危い。誰も近よってはいけない。われわれの目には見えないが、この水牛仏は、青竜刀を手にもったまま、独楽のように廻転しているのだ。生命が惜しければ、誰も近よってはいけない」
帆村は、そういうと、跼んで、一同のところへ引返してきた。
一同は、急に不安に襲われ、帆村より先に、前室へ逃げだそうとしたが、そこを動けば、また自分の首が飛ぶのじゃないかという恐れから、どうしていいか分らず、結局その場にへたへたと坐りこんでしまった。
ふしぎな残像
「風間さん。あれは、人間の眼が、いかに残像にごま化されているかという証明になるのですよ」
事件のあとで、帆村は風間三千子の質問に応えて、重い口を開いた。
「残像にごま化されているといいますと……」