Classici giapponesi con furigana
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きぶつどうじけん
鬼仏洞事件
海野 十三
Leggi 鬼仏洞事件 (きぶつどうじけん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.468 caratteri · 30 schermate
人形のそばへよってごらんなさい。よく見ていると、息が聞えるようだ。はははは」
案内役らしい背のひょろ高い男が、一行を振りかえって大笑した。
三千子は、この第二号室の人形の意味が分って、なるほどと肯いた。
恐しき椿事
三千子は、それとなく、この一行の後について、各室を巡っていった。案内役の中国人は、一室毎に高まる怪奇な鬼仏の群像にてきぱきと説明をつけるのであった。
三千子は、その説明を聞きたさのあまり、ついて歩いているのであったが、鬼仏の群像には、二通りあって、一つは鬼が神妙らしい顔つきをして僧侶になっているもの、それからもう一つは、顔は阿弥陀さまを始め、気高い仏でありながら、剣や弓矢などの武器を手にして、ふりまわしている殺伐なものと、だいたいこの二つに分けられるのであった。
「仏も、遂には人間の悪を許しかねて、こうして剣をふるわれるのじゃ。はははは」
かの案内人は、説明のあとで、からからと笑う。
あたり憚からぬその太々しい説明をだんだんと聞いていると、この案内人は、この洞に飾ってある鬼仏像の一つが、台の上から下りて来て説明役を勤めているのじゃないかと、妙な錯覚を起しそうで、三千子は困った。