Classici giapponesi con furigana
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あゆのくいかた
魯山人の食卓
北大路 魯山人
Leggi 魯山人の食卓 (あゆのくいかた) di 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.022 caratteri · 115 schermate
鄙びた山の中の温泉には、ろくに食うものがないから、飯を食おうと思えば、どうしてもそこへ行くよりほかはなかった。
そんなわけで、私はよく増喜楼へ人といっしょに食いに行った。そうした渓魚を食っているときに、ふと子どもの頃知った鮎の洗いのことを思い出した。鮎も安かったからではあるが、さっそく鮎の洗いをつくらして食ってみた。驚いた。とても美味いのだ。なるほど、三井が賞味したわけだと合点した。
美味いに任せて、その時はずいぶん洗いを食った。そうして人が訪ねて来るたびに、増喜楼へ案内して、洗いをつくらせてはご馳走した。ところが、習慣とは妙なもので、たいがいの人は、あっさり食わない。頭はどうしたとか、骨を捨てちゃったのかと心配する。当時、京都相場なら二円くらいもする鮎が、一尾三十銭ぐらいで始終食えたのだ。それが洗いにすると、一人前が一円以上につく。鮎をそんなふうにして食っては、なんとなくもったいないような、悪いような気がして、美味いとは知っても、勇気の出にくいものである。
しかし、所を得れば、洗いは今でもやる。この鮎の洗いからヒントを得て、私はその後、いわなを洗いにして食うことを思いついた。