Classici giapponesi con furigana
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なるとひちょう
鳴門秘帖(三)
吉川 英治
Leggi 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 261.216 caratteri · 521 schermate
「なんでも浪人したという話だ」
そこへさっきの菖蒲革が帰ってきて、
「眼八、やはりお役宅のほうで待っていろとおっしゃったよ、すぐにお越しになるだろう」
「ありがとうぞんじました」
と、およその時間を計りながら、そこで、二、三服煙草を吸ってから、役宅の奥へ入って行った。
案内を知っている代官部屋を覗いてみると、桐井角兵衛はもう机に積み重ねてあるいろいろな書類をめくっている。それがみんなこの間うちから八郡の地方代官所へ問いあわせをした、人相書の反響かと思うと、眼八は、なんとなくおかしくって、しばらく、苦笑を押えていた。
と、それに気がついて、
「眼八ではないか、早朝から折り入って話したいこととは何だな」
と声をかけた。
「ごめんこうむります」
と、眼八は板縁にかしこまって、
「先日、竹屋三位卿のおいいつけで、ふれを廻しました法月弦之丞とお綱という女のことでございますが」
「ウ、ウム」と膝をのりだして――「今朝も諸方から来ている書類に目を通しているのだが、ひとつとして確たる手がかりはない。ところで、何かそちの手で、めぼしいことが挙ったか」
「ちょっとばかり心当たりがございますので、それで、お指図をうけに上がりました」