Classici giapponesi con furigana
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がこせんにん
鵞湖仙人
国枝 史郎
Leggi 鵞湖仙人 (がこせんにん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.555 caratteri · 22 schermate
「天地人三才の筋からでござる」
「大概な者には解らぬ筈だが」
「なにさ、手相さえ心得て居れば、あんなことぐらいは誰にでも解る。……が、あれは何術でござるな?」
「さよう、あれは、十宮伝」
「南宗派乾流九重天、第一巻の其中に、矢張りあるのでござろうな?」由井正雪は鎌をかけた。
すると老人はジロリと見たが、
「さあ何うだかな、わしは知らぬ」俄に用心したものである。「それは然うと正雪殿、昨日は湖畔でお目にかかったな」
「え、それではご存じか」正雪ちょっとドキリとした。
「それに昨夜はご苦労だった。折竹探法、嘶馬探法、いろいろ忍術をおやりのようだが、とうとう諦めて帰られたな。どうやら葉迦流をお学びと見える、が、まだまだ少しお若い。あれでは固めは破れぬよ」
「畜生」と正雪は腹の中「爺め、何んでも知っていやがる」しかし彼は屈しなかった。
彼は一膝グイと進めた。
「が、流石のご老人も、幽霊船にはお困りのようだな」
「さて、そいつだ」と老人は、繃帯した右手を膝へ置いたが「余人ならぬ正雪殿だ、真実の所をお話しするが、仰せの通り、あれには参った」
「ご老人ほどの方術家にも、どうにもならぬと見えますな」