Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こうちょうのなげき

黄鳥の嘆き

甲賀 三郎

Leggi 黄鳥の嘆き (こうちょうのなげき) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 40.792 caratteri · 82 schermate

Aozora Bunko

で、結局、野村自身が探偵に従事することにした。

野村は二川邸に向った。一度聞いた事ではあるが、もう一度委しく重明の屍体発見当時の事を聞かなくてはならないのだ。

昨日解剖の為に屍体が大学へ持って行かれたので、予定が一日延びて、いよ/\今夜最後の通夜をして、明日は荼毘に附する事になっていた。

重武は葬儀委員長という格で、相変らず何くれと采配を振っていた。野村を見ると、

「やア」

と、愛想よく挨拶したが、思いなしか、野村にはそれが、態とらしく聞えた。何だかジロリと探るような眼つきで見られたような気がした。そんな事は野村の邪推であるとしても、重武が何となく嬉しそうで、それを隠そうとして隠し切れず、変にソワ/\している事だけは、間違いはなかった。

野村は重明の棺の安置した部屋で焼香をすませると、ソッと立って、廊下の所で小間使の千鶴を呼留めて、廊下の傍の洋室へ彼女を招き入れた。

「鳥渡聞きたい事があるのだけれども」

野村は何気なくいった積りだったが、やはりどことなく緊張していたと見えて、千鶴は、急に顔の筋を引締めて、

「は」

と言葉少なに答えた。

「確か、あんたが最初に重明さんの死んでいるのを発見したんだったね」