Classici giapponesi con furigana
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くろてぐみ
黒手組
江戸川 乱歩
Leggi 黒手組 (くろてぐみ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.978 caratteri · 36 schermate
見ると日附は伯母の云った通り十二日で、差出人は匿名なのでしょう、ただ「やよい」となっています。そして、市内の某局の消印が捺されていました。文面はこの話の冒頭に掲げて置きました「一度お伺い云々」のあれです。
私もその葉書を手に取って十分吟味して見ましたが、何の変てつもない、如何にも少女らしい要でもない文句を並べたものに過ぎません。ところが、明智は何を思ったのか、さも一大事と言う調子で、その葉書を暫く拝借して行き度いというではありませんか。勿論拒むべき事でもなく、伯父は即座に承諾しましたが、私には明智の考えがちっとも解らないのです。
こうして明智の質問は漸く終りを告げましたが、伯父は待ち兼ねた様に彼の意見を問うのでした。すると、明智は考え考え次の様に答えました。
「いや、お話を伺った丈けでは別段これという意見も立ち兼ねますが、……兎も角やって見ましょう。ひょっとしたら、二三日の中にお嬢さんをお連れすることが出来るかも知れません」
さて、伯父の邸を辞した私達は、肩を並べて帰途についたことですが、その折、私が色々言葉を構えて明智の考えを聞き出そうと試みたのに対して、彼は唯、捜査方針の一端を握ったに過ぎないと答え、その所謂捜査方針については、一言も打開けませんでした。