Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こくてん

黒点

豊島 与志雄

Leggi 黒点 (こくてん) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.665 caratteri · 62 schermate

Aozora Bunko

そして、額から眼から口元の様子が、真面目な時には一寸西洋人風に見え、笑う時にはあどけなく見えた。カフェーで混血児と綽名されてるそうだった。

私は初め彼女に余り馴染めなかった。その上、彼女は姉と一緒に、午前中に出かけて夜十二時過ぎでなければ帰って来なかったし、私は朝早くから学校へ出て行くので、顔を合せることも少なかった。

その女が越してきてから、暫くたつうちに、父は俄に戸締りを厳重にしだした。隣家との間の木戸に輪掛金をつけたり、裏口の古戸に新らしい板片を打付けたり、表も早くから閉めてしまった。

「大丈夫だったら。……まさかそんなことじゃあるまいよ。」

そう母が云ってるのを私は聞いた。父は首を振っていた。

「そうじゃないかも知れねえ。だが、俺は家の中をじろじろ見られるのが嫌えなんだ。見られたっていけねえことがあるわけじゃねえが、どうも、薄気味悪くって……。それに、縁の下の……あれだって、いつばれるか知れねえ。奴等の眼が早えからな。」

「ばれるならもうとうにばれる筈じゃないか、お新の友達っていうからね。往きも帰りも一緒なんだろう。」

「だがどうも、合点がいかねえよ。