Classici giapponesi con furigana
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くろゆり
黒百合
泉 鏡花
Leggi 黒百合 (くろゆり) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.148 caratteri · 154 schermate
へん、おいらアのせいじゃないぜ、大丈夫知れッこなしだ、占めたもんだい、この分じゃあ今に見ねえ、また大仕事をやらかしてやらあな。」
血も迸しらんばかり壮だった滝太郎の面を、つくづく見て、またその罪の数をして、お兼はほっという息を吐いた。
歎息して、力なげにほとんどよろめいたかと見えて、後ざまに壁のごとき山腹の土に凭れかかり、
「滝さん、まあ、こうやって、どうする意だねえ。いいえ、知ってるさ。私だって、そうだったが、殊にお前さん銭金に不自由はなし、売ってどうしようというんじゃあない、こりゃ疾なんだ。どうしても止められやしないんだろうね。」
言うことは白魚のお兼である。滝太郎は可怪い目をして、
「誰がお前、これを止しちゃッて何がつまるもんか。おらあ時とすると筵を敷いて、夜一夜この中で寝て帰ることがある位だ。見ねえ、おい、可い心持じゃあねえか、人にも見せてやりたくッてしようがねえんだけれど、下らない奴に嗅つけられた日にゃ打破しだから、ああ、浅草で別れた姉やぐらいなのがあったらと、しょッちゅう思っていねえこたあなかったよ。おいら一人も友達は拵えねえんだ、総曲輪でお前に、滝やッて言われた時にゃあ、どんなに喜んだと思うんだ、よく見て誉めてくんねえな。