Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ああぎょくはいにはなうけて

ああ玉杯に花うけて

佐藤 紅緑

Leggi ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) di 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.617 caratteri · 250 schermate

Aozora Bunko

最初はむずかしくもありつまらないと思ったが、だんだんおもしろくなってきた、一日一日と自分が肥っていくような気がした。おれは入学試験を受けるとき、ほんの十日ばかり先生が準備復習をしてくれた。

「こんな旧式なのでもいいのか知らん」とおれは思った。

「だいじょうぶだいけ」と先生がいった、おれはいった、そうしてうまく入学した。

「なあチビ公」

安場はなにを思ったか目に一ぱい涙をたたえた。

「試験の前日、先生はおれにこういった」

「安場、腕ずもうをやろう」

「ぼくですか」

「うむ」

先生はがちょうのように首が長く、ひょろひょろやせて、年が老いている。おれはこのとおり力が自慢だ、負かすのは失礼だと思ったが、さりとて故意に負けるとへつらうことになる、互角ぐらいにしておこうと思った。

「やりましょう」

先生は長いひざを開いて畳にうつぶしになった。さながら栄養不良のかわずのよう!

「さあこい」

「よしッ」

おれもひじを畳についた、がっきと手と手を組んだ、おれはいい加減にあしらうつもりであった、先生の痩せた長い腕がぶるぶるふるえた。

「弱虫! なき虫! いも虫! へっぴり虫!」と先生はいった。