Classici giapponesi con furigana
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あたまでっかち
あたまでっかち
下村 千秋
Leggi あたまでっかち di 下村 千秋 (しもむらちあき) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 17.773 caratteri · 36 schermate
林太郎は困ったなと思いました。が、ひょっとしたらあの荒物屋はなんにも知らないのかもしれないと思いなおしました。で、またしばらく歩くと、ある乾物屋の前へたって、
「土浦の病院はどこでしょうか。」
と、聞きました。
「へえ?」と、乾物屋のおかみさんは笑いながら、「おまえさん、どこからきたの。」
「……」林太郎はそれには答えず、「おれのおっかさんのいる病院だよ。」
「おや。犬ころとふたありで、おっかさんに会いにきたのかね。だけど土浦の病院だけじゃわからないよ。なんという病院だえ?」
と、おかみさんはやさしくいいます。
そういわれると林太郎はなんだか少し悲しくなり、きゅうにおろおろ声で、
「土浦の病院というんだよ。そんな病院ないのけ?」
「なるほど、それじゃ、土浦病院のことだろう。それならね、これをまっすぐにいってつきあたったら、右へまがっていくと、左側にあるのがそうだよ。りっぱな西洋館だからすぐわかるよ。」
林太郎は、ああよかったと思いました。それでそのおかみさんへぼうしをぬいでていねいにおじぎをして、教わったとおりの道を歩いていきました。
町はだんだんとにぎやかになり、ならんでいる店もりっぱになり、ある店には、赤や青の電灯が、つばきの花を糸へさしたようにならべてあって、蓄音機が大きな声で歌をうたっています。