Classici giapponesi con furigana
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あだこ
あだこ
山本 周五郎
Leggi あだこ di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.762 caratteri · 46 schermate
あだこは云われるとおりにした。寝間が静かになったので、あだこが縫い物をとりあげると、こんどは寝間からいきなり、声いっぱいに笑いだすのが聞えた。
「禿げ頭の鼬」と笑いながら叫ぶのが聞えた、「女鼬は白髪、――ああ」
そして笑い続けに笑い、しまいには苦しそうに呻きながら笑った。
「おかしな旦那さまだ」とあだこは針を動かしながら呟き、それからそっと微笑した、「でも初めて笑う声を聞いた、むずかしい顔ばかりしていらしったが、あんなふうに笑うようになればしめたものだ」
これで少しは変るかもしれない。あだこはそう期待したらしいが、半三郎のようすには変化がなかった。毎朝、あだこは彼を呼び起こし、洗面をさせる。食事のあとで月代を剃り、髪を結い直し、着替えをさせる。午前ちゅうか午後か、日に一度は歩きに出してやる。夕方になると風呂をたてて入れ、背中をながしてやり、晩飯のときには彼が望めば酒をつける。飲むにしても燗徳利に二本がせいぜいで、あだこにはそれが不審であった。
「どうしてもっとめしあがらないんですか」と訊いたことがあった、「伊賀屋さんの話では、毎日ずいぶんめしあがったように聞きましたけれど」