Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あるよのあねとおとうと

ある夜の姉と弟

小川 未明

Leggi ある夜の姉と弟 (あるよのあねとおとうと) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2203 caratteri · 5 schermate

Aozora Bunko

ある日のこと、義夫は、お母さんにつれられて町へいくと、露店が並んでいました。くつしたや、シャツなどを拡げたのや、バナナを積み上げて、パン、パンと台をたたいているのや、小間物を並べたのや、そうかと思うと、金だらいの中で金魚を泳がしているのや、いろいろでありましたが、あるところへくると、ちょうど自分くらいの男の子が、集まっている店がありました。それは、やどかりのはいった、箱をござの上へ置いて、売っているのでした。やどかりは、小さなはしごの上へ登ったり、たがいに組み打ちをやったり、転げ合ったりしていました。どれも脊中にかわいらしい貝を負っている、歩くときはかにに似た不思議な虫でありました。いったいどこから、持ってきたのだろうかと、義夫は、しばらくお母さんと立ってながめていました。

「あんな大きいのがいるよ。」と、このとき義夫は、目をみはりました。

そのやどかりは大きな白いとげのある貝を負っていました。

「よくあんな大きな貝を負って歩けますね。」

「おばさん、こんなのどこにいるの。」と、きいた子供があります。義夫は、自分も心にそう思っていたので、いいことをきいてくれたと思いました。