Classici giapponesi con furigana
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いしがおごる
いしが奢る
山本 周五郎
Leggi いしが奢る (いしがおごる) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.304 caratteri · 45 schermate
表向きには不可能のようであるが、じっさいには有り得ることであった。かれらは財政の実権を握っているといってよかった。藩そのものが借財に苦しんでいたし、家臣たち(例外はべつとして)も、多かれ少なかれ借があった。独占株の開放とか、政策の転換などがもし実現すると認めたら、かれらはきっと対抗手段をとるであろう。そのために外島を必要な椅子に据えるくらいのことは、かれらにとってさして困難ではなかった。時代は金力が政治を動かす段階にはいっていたのである。
「あの娘は外島に云い含められて、貴方の役目の本当の目的をさぐろうとしているんです」
「まさかね」保馬は脇へ向いた、「だって、かれらにはもうわかっているんだろう」
「それがそうでないんですよ、貴方のために見当がつきかねているようです、進物も賄賂も受取るし、宴会にもどんどん出るし、またあの娘とは浮名が立ちますしね」
「ばかなことを云っちゃいけない」
「むろん私たちは知ってますがね」堀が笑うと仲田も笑った。堀が続けて云った、「もし貴方が吟味役なら、これほど無抵抗ではないだろうと思うんですね、いや、そうなんですよ、現に八幡屋の手代がそう云っていたそうです」