Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いしがおごる
いしが奢る
山本 周五郎
Leggi いしが奢る (いしがおごる) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.304 caratteri · 45 schermate
こんなに濡らしてしまって、ほんとに済みません、あたししみ抜き代を出しますから」
保馬は黙って梯子のあるほうへ歩きだした。娘は慌てて呼びとめた。彼の半開きにした扇子が、そこに浮いていたのである。
「あのう、これをお忘れになりました」
そして扇子をひろげてみせたが、ひろげるにしたがって紙と骨とがばらばらに剥がれてしまった。娘はすっかりまごついて、そのばらばらになったのをさし出しながら、おじぎをした。
「こんなになっちゃいましたわ」
保馬はちょっと見たばかりで、手を出そうともせずに床へあがった。――話しこんでいた千之助と仲居(おたけという名であったが)とは、保馬の姿を見て吃驚した。保馬はただ水へ落ちたとだけ云った。おたけはすぐに風呂の支度をしに立った。
「八幡屋の連中だそうです」
おたけが去ると千之助がそう云って、別棟になっている座敷のほうへ眼をやった。そちらでは二人があがるまえから騒いでいる客があった。三味線や太鼓をいれて、相当はでに騒いでいたのである。
「外島さんが客だそうです」
千之助はそう付け加えた。濡れた帷子を脱ぎ、躯を拭いていた保馬は、千之助の言葉を聞いていたのかどうか、ふと喉でくすくす笑いだした。