Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いたずらこぞうにっき

いたずら小僧日記

佐々木 邦

Leggi いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 63.226 caratteri · 128 schermate

Aozora Bunko

安心して苺を平げていると、お父さんとお母さんが神保さん夫婦を案内して来て、直ぐに席に着いた。神保さんが感謝を捧げて、四人はソップを飲み始めた。乃公は弱ってしまった。一層皆が戸を明けた時逃げればよかったに、斯うなっては動きが取れない。

四人は種々談話をしながら小刀とホークをかちかちいわせている。行儀の悪い奴だ。あまり音をさせるものでないと、お母さんは始終いっている。乃公は時々神保さんの靴を引掻いてやる。其度毎に神保さんがぴくりぴくりと身体を動かすから面白い。

「もう電車の出来るのは目に見えていますから、御自分でお住いにならなくても、買って置いて御損はない所です」

買って置いて御損のない所を売って置けば、確かに御損がある。お父さんは神保さんを巧く欺す積りらしい。乃公も賛成である。

「地所は豪く気に入りましたが、どうも近所が騒々しくてな。水道はありますか」

水道は何うか知らないが、乃公は靴を抓ってやった。

「水道はつい隣家まで来ています。それに電車の便が大きゅう厶いますよ」

お父さんは電車の一点張だ。乃公は又抓ってやった。

「お家では犬をお飼いですか」

「犬ですか、はい、一疋居りますよ。