Classici giapponesi con furigana
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いなか、の、じけん
いなか、の、じけん
夢野 久作
Leggi いなか、の、じけん di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.535 caratteri · 78 schermate
大きな手がかり
按摩の昼火事
大きな手がかり
村長さんの処の米倉から、白米を四俵盗んで行ったものがある。
あくる朝早く駐在の巡査さんが来て調べたら、俵を積んで行ったらしい車の輪のあとが、雨あがりの土にハッキリついていた。そのあとをつけて行くと、町へ出る途中の、とある村外れの一軒屋の軒下に、その米俵を積んだ車が置いてあって、その横の縁台の上に、頬冠りをした男が大の字になって、グウグウとイビキをかいていた。引っ捕えてみるとそれは、その界隈で持てあまし者の博奕打ちであった。
博奕打ちは盗んだ米を町へ売りに行く途中、久し振りに身体を使ってクタビレたので、チョットのつもりで休んだのが、思わず寝過ごしたのであった。
腰縄を打たれたまま車を引っぱってゆく男の、うしろ姿を見送った人々は、ため息して云った。
「わるい事は出来んなあ」
按摩の昼火事
五十ばかりになって一人住居をしている後家さんが、ひる過ぎに近所まで用足しに行って帰って来ると、開け放しにしておいた自分の家の座敷のまん中に、知り合いの按摩がラムプの石油を撒いて火を放けながら、煙に噎せて逃げ迷っている……と思う間もなく床柱に行き当って引っくり返ってしまった。