Classici giapponesi con furigana
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いなか、の、じけん
いなか、の、じけん
夢野 久作
Leggi いなか、の、じけん di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.535 caratteri · 78 schermate
「わかりませんか旦那……兼の野郎は私が病気しているのにつけ込んで、私を毒殺して、十両ゴマ化そうとしたに違いないのですぜ。あいつはもとから物識りなのですからね。ネエ旦那そうでしょう、一ツ考えておくんなさい」
「ウップ……たったそれだけの理由か」
「それだけって旦那……これだけでも沢山じゃありませんか」
「……バ……馬鹿だナア貴様は……それじゃ貴様が、兼に十両貸したのは、間違いない事実だと云うんだナ」
「ヘエ。ソレに違いないと思うので……そればっかりではありません。兼の野郎が私を馬と間違えたと思うと矢鱈に腹が立ちましたので……」
「アハハハハ……イヨイヨ馬鹿だナ貴様は……」
「ヘエ……でも私は恥を掻かされると承知出来ない性分で……」
「ウーン。それはそうかも知れんが……しかし、それにしても貴様の云うことは、ちっとも訳が解らんじゃないか」
「何故ですか……旦那……」
「何故というて考えてみろ。兼のそぶりで金の貸し借りを判断するちう事からして間違っているし……」
「間違っておりません……あいつは……ワ……私を毒殺しようとしたんです……旦那の方が無理です」
「黙れッ……」
と巡査部長は不意に眼を怒らして大喝した。