Classici giapponesi con furigana
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いなか、の、じけん
いなか、の、じけん
夢野 久作
Leggi いなか、の、じけん di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.535 caratteri · 78 schermate
を明記した封筒に、長々しい感激の手紙と、五拾円也の為替を入れて聯隊長宛に送って来た。これを本紙の記事によって知った警察当局では、極秘裡に彼女の所在を厳探中であったが、あくまでも大胆不敵なお玉は、その中を潜って西村と関係を結んだらしく、すっかり西村を丸め込んでしまった揚句、二人で自動車に同乗して、贋の母親を嘲弄しに行ったのが一昨日曜の午前中の事であったという。ところが西村はそのまま、隊へは帰らずに、駅前の旅館で服装を改めて、お玉と一緒に逃亡した模様である。一方に西村の贋母親は、憤慨の余り縊死していることが昨朝に至って発見されたので、早速係官が出張して取調の結果、他殺の疑いは無いことになった。しかし、同時に、附近の乞食連中の言に依って、この種の変態的関係は、彼等仲間の通有的茶飯事で、決して珍らしい事ではないと判明したので、係官も苦笑に堪えず……云々……。
「……ところでこの、ヘンタイ、セイヨクの、何とかチウのは、何じゃろか……」
「おらにもわからんがナ」
と荒物屋の隠居は、大勢に取り巻かれながら、投げ出すように云った。
「近頃の新聞はチットでも訳のわからんことがあると、すぐに、ヘンタイ何とかチウて書きおるでナ。