Classici giapponesi con furigana
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おくみさんとそのしゅうい
お久美さんと其の周囲
宮本 百合子
Leggi お久美さんと其の周囲 (おくみさんとそのしゅうい) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.369 caratteri · 149 schermate
主人も此頃は嫌な事ずくめで、自分の立てて居る目算がバタバタとわきから崩れる有様なので、当分気を抜くに其れも好かろうと云うので、僅かの着換えを持って旅立つ事に成った。
明日立つと云う晩に成ってからお関は急にお久美さんを独りで留守させて置く事を不安がり始めた。
人家の稀れな所にポツネンと若い娘一人置くと云う事より、お関にとっては、自分の居ない幾日かを恭吉と小女ばかりの中に置くと云う事は必ず何事かを引き起さずにはすまない事だと感じられた。
留守の間も洗濯を頼んで来ないものではないから恭を他所へやる事も出来ない。
お関は独りで種々思い惑った末、久し振りで暇が出来たからと云って町に居る宣教師の所へ手伝いにやるに限ると思いついた。
お関はお久美さんを呼んで、
「今度ね、Y市の人で家へ養子が定まったからその人を迎えに明日の朝立とうと思うんだがね、
若い者ばっかり家に残してくのも気掛りだから四五日の間お前町の辻さんの所へ手伝に行ってお出で。
あすこでもこの間赤ちゃんが生れて手無足で居るんだから丁度好いやね。
と是も非もなく云い渡した。
お久美さんは総ての事のあんまり突然なのに喫驚しながら、殆ど無意識に、