Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くせ

くせ

吉川 英治

Leggi くせ di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2262 caratteri · 5 schermate

Aozora Bunko

机の上を、吹く癖がある。どういうものか、人一倍眼がよく見え過ぎるので、かすかなる毛埃も気にかかる。インキ壺を吹く、書架を撫でる。外出する際、帽子にブラシュをかけて渡してくれても、いちど指で、埃を弾く。

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失忘癖に至っては、僕も人後に落ちないものがある。自分でも屡※(二の字点、1-2-22)おかしくなるのは、昼間便所へはいる際に、電気のスイッチを捻ってはいったりする。

妻は、経済観念から女中や書生たちに、便所の電気は出る時には消して下さいといってある。所が、電気は夜半も点け放しになっている。あなたでしょう、と僕へいうから、イヤ僕は消したつもりだが、と自信をもって言ったが、後でよく考えてみると、自分は、はいる時には点ける事を忘れて、出てくる時に、スイッチをひねって来たのであった。

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手帖、ハンケチ、万年筆、すべて僕は身につけて歩く物は嫌いだ。一切持たない。旅行の際には、時計だけはぜひ必要なので、それだけは腕にはめているが、或る時、それを外すのを忘れて、温泉にはいってしまったことがあった。

急用で、高円寺から万世橋の駅まで電車券を買った。