Classici giapponesi con furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Leggi ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 164.113 caratteri · 332 schermate
「でも近頃直したところは鳴らないぜ」
と柴さんは新しい板を踏んでみせた。成程、鳴らない。
「それは売僧の巧み凡ならずさ。対照のために態鳴らないところを拵えて置いてお上りさんに有難がらせるのさ」
とお父さんは人の悪い解釈をした。
円山公園へ出て名高い糸桜の咲きかけを見物し、又真の少時自動車のお世話になってから僕達は清水のダラ/\坂を登り始めた。京都の名所は初対面でも皆古馴染のような気がする。この清水の観音様が妙に頭脳に沁み込んでいると思ったら、
「謙さん、唱歌の一寸法師がお姫様と一緒に参詣したのは此処ね」
と田鶴子さんが言ったので、成程と合点が行った。
「清水の坂のぼり行く日傘哉か。子規はやっぱり巧いところを覗ったよ」
とお父さんも何かの連想で悦に入っていた。
店並に清水焼を売っている。妹達の飯事道具になりそうなのが殊に目を惹く。
「三輪君、あの金の定紋入りの湯呑を買って行かないか?」
と柴さんが笑いながら云った。
「買って行こう。僕の紋のがあるかしら」
と買いもの好きの三輪さんは勧められるまでもなく左右を物色していた。
「ところが僕は此処へ着任の当座あの茶碗で失策ったんだよ」