Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
こんにゃくうり
こんにゃく売り
徳永 直
Leggi こんにゃく売り (こんにゃくうり) di 徳永 直 (とくながすなお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7408 caratteri · 15 schermate
一
私は今年四十二才になる。ちょうどこの雑誌の読者諸君からみれば、お父さんぐらいの年頃であるが、今から指折り数えると三十年も以前、いまだに忘れることの出来ないなつかしい友達があった。この話はつくりごとでないから本名で書くが、その少年の名は林茂といった心の温かい少年で、私はいまでも尊敬している。家庭が貧しくて、学校からあがるとこんにゃく(蒟蒻)売りなどしなければならなかった私は、学校でも友達が少なかったのに、林君だけがとても仲よくしてくれた。大柄な子で、頬っぺたがブラさがるように肥っている。つぶらな眼と濃い眉毛を持っていて、口数はすくないがいつもニコニコしている少年だった。もっとも林君もたっしゃでいてくれればもうお父さんになってる筈だから、ひょっとすればその林君の子供が、この読者にまじっていて、昔の茂少年とそっくりに頬っぺたブラさげてこの話を読んでいるかも知れない。もしかそうだったらどんなに嬉しいだろう。
私は五年生ごろから、こんにゃく売りをしていた。学校をあがってから、ときには学校を休んで、近所の屋敷町を売り歩いた。
私は学校が好きだったから、このんで休んだわけではない。