Classici giapponesi con furigana
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さかずきのりんね
さかずきの輪廻
小川 未明
Leggi さかずきの輪廻 (さかずきのりんね) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.603 caratteri · 21 schermate
瓦のような厚い、不細工な焼き物の間に、この紙のようにうすい、しかも高貴な陶器がいっしょになっているということは、なんという心ないことでありましょう?
しかも心ない人たちは、それをいっしょにして、手あらく取り扱ったのであります。こうして作数の少なかった利助の作品は、時代をへるとともに、いつしかなくなってゆきました。
空に輝く星が、一つ、一つ、消え失せるように、それはさびしいことでした。そして砕けた作品は、砂礫といっしょに、溝や、土の上に捨てられて、目から去ってゆくのでした。
しかし、また、人間のほんとうの努力というものが、けっしてむなしくはならないように、真の芸術というものが、永久に、その光の認められないはずがないのであります。
ひとたび土中にうずもれた金塊は、かならず、いつか土の下から光を放つときがあるように、利助の作品が、また、芸術を愛好する人たちから騒がれるときがきたのでした。
けれど、その時分には、少ない品数は、ますます少なくなって、完全なものとては、だれか、利助の作品を愛していたごく少数の人の家庭に残されたものか、また、偶然のことで戸だなのすみにほかの陶器と重なり合って、不思議に、破れずにいたものだけであったのです。