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Classici giapponesi con furigana

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それから

それから

夏目 漱石

Leggi それから di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.794 caratteri · 347 schermate

Aozora Bunko

休息しながら、こう頭が妙な方面に鋭どく働き出しちゃ、身体の毒だから、些と旅行でもしようかと思ってみた。一つは近来持ち上った結婚問題を避けるに都合が好いとも考えた。すると又平岡の事が妙に気に掛って、転地する計画をすぐ打ち消してしまった。それを能く煎じ詰めてみると、平岡の事が気に掛るのではない、やっぱり三千代の事が気にかかるのである。代助は其所まで押して来ても、別段不徳義とは感じなかった。寧ろ愉快な心持がした。

代助が三千代と知り合になったのは、今から四五年前の事で、代助がまだ学生の頃であった。代助は長井家の関係から、当時交際社会の表面にあらわれて出た、若い女の顔も名も、沢山に知っていた。けれども三千代はその方面の婦人ではなかった。色合から云うと、もっと地味で、気持から云うと、もう少し沈んでいた。その頃、代助の学友に菅沼と云うのがあって、代助とも平岡とも、親しく附合っていた。三千代はその妹である。

この菅沼は東京近県のもので、学生になった二年目の春、修業の為と号して、国から妹を連れて来ると同時に、今までの下宿を引き払って、二人して家を持った。その時妹は国の高等女学校を卒業したばかりで、年は慥十八とか云う話であったが、派手な半襟を掛けて、肩上をしていた。