Classici giapponesi con furigana
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それから
それから
Leggi それから di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.794 caratteri · 347 schermate
梅子は手を敲いて洋盞を取り寄せた。
「当てて御覧なさい。どの位古いんだか」と一杯注いだ。
「代助に分るものか」と云って、誠吾は弟の唇のあたりを眺めていた。代助は一口飲んで盃を下へ下した。肴の代りに薄いウエーファーが菓子皿にあった。
「旨いですね」と云った。
「だから時代を当てて御覧なさいよ」
「時代があるんですか。偉いものを買い込んだもんだね。帰りに一本貰って行こう」
「御生憎様、もうこれぎりなの。到来物よ」と云って梅子は縁側へ出て、膝の上に落ちたウエーファーの粉を払いた。
「兄さん、今日はどうしたんです。大変気楽そうですね」と代助が聞いた。
「今日は休養だ。この間中はどうも忙し過ぎて降参したから」と誠吾は火の消えた葉巻を口に啣えた。代助は自分の傍にあった燐寸を擦って遣った。
「代さん貴方こそ気楽じゃありませんか」と云いながら梅子が縁側から帰って来た。
「姉さん歌舞伎座へ行きましたか。まだなら、行って御覧なさい。面白いから」
「貴方もう行ったの、驚ろいた。貴方も余っ程怠けものね」
「怠けものは可くない。勉強の方向が違うんだから」
「押の強い事ばかり云って。人の気も知らないで」